畳の構造と部材名称、そして畳の機能などについて説明解説しています。
畳は基本として、芯材料としての畳床、表面ござ部分の畳表、そしてフチ部分の畳縁の構成となります。

畳の構造と部材名称について

畳の構造図 畳の断面イメージ

畳は、畳表と畳縁を畳床の表面に逢着した物で右図のような構成になります。

畳表

畳表は、栽培イグサを夏場に刈り取り、泥染め乾燥したうえでタテ糸に織り込んだものです。一般的にゴザとも呼ばれています。

畳縁

畳縁は、畳の幅側に逢着されているもので、現在では様々な素材やデザインのものがあり、畳自身の装飾性を高める役割でもあります。

畳床

元来、畳床は稲ワラを束ねて逢着されたものだけでした。現在は様々な工業生産資材による畳床が多数あります。

※畳表、畳縁、畳床を当サイトで多数ご紹介しています。

畳の特徴と特性

畳は構造上、断熱性や保温性、また弾力性など様々な機能を備え持っています。畳表や畳床にはお部屋の空気を浄化する効果もあります。一畳一枚あたりでで500ccからの水分や湿気を吸い取ることができ、そして乾燥した時期になると畳自身からその水分を放湿する循環の働きをしてくれます。湿気の調整をしてくれる日本風土にマッチした働きをしてくれます。また畳表の天然イグサには、二酸化炭素やチリや埃を吸引する力も持っていて、その多くは害のない一酸化炭素に変わって空気中に戻してくれます。日本の風土での住まいにあった畳は、室内の空気を循環し調整してきれいにしてくれているのです。この様に畳は日本の気候、風土にもっとも適し、イ草の自然な香りや、素朴な感触、包容力の大きさが寛ぎの場所を創り出してくれます。

畳の機能まとめ

畳床は高い断熱性と保温性
通常関東での畳の厚さは5~6センチで、この畳床にはその材質に空気がしっかり詰まっています。空気は熱を伝えにくいという性質があり、畳は床下からの冷えた空気を断熱し、室内の熱を逃さない羽毛布団などと同じ機能を備えています。だからあたたかく心地よいのです。もちろんエアコンの冷房時にも断熱効果は活かされています。
優れた吸放湿性で高温多湿な日本風土の住まいに最適
夏は涼しく、冬はあたたかいという畳の利点を生み出しているのは、畳表のイグサと畳床。イグサがスポンジとなって湿気を吸収し、畳床のなかの空気が湿気を放出しながら、効率的に呼吸しているわけです。畳一帖分(一枚)の自然吸湿能力は約500ml。ゆっくり湿気を吸って吐く畳は、高温多湿の日本の気候に最適な床材です。
弾力性と自然の色
畳の表面(畳表といいます)のイグサがスポンジ状の構造で空気をたくわえ、フカフカした感触を生み出しています。畳床にも空気はたっぷり。こうした空気がクッションとなり、寝ころべば心地よく、転んだときでも衝撃を和らげてくれるのです。また畳の色合い自然そのもの。人間にとって心地よい自然色です。畳は日本人の安らぎの感触と気持ちよさを与えてくれます。
天然イグサの香りはリラックス効果抜群
畳のすがすがしく懐かしい香りはイグサによるものですが、イグサの香りには鎮痛効果があります。また東大工学部の研究によって、イグサが人体にあまりよくない二酸化ちっ素を吸着する働きがあることがわかっています。畳は室内の空気を浄化し、人間に森林浴と同じようなリラックス効果をもたらしてくれます。
吸音や遮音の効果
畳のお部屋はフローリングのお部屋に比べて、静けさを感じます。これは視覚的な「落ちつき」を感じるからだけではなく、実際に畳の構造がさまざまな音を吸収してしてくれるからです。衝撃を弱くする弾力性に加え、この吸音の効果があるから、畳のお部屋はいつも静かで、多少乱暴に歩いてもその震動や足音が弱まります。

畳替え、表替え、新畳、新調

畳工事には、新築時や増改築の際に新規に畳を製造する新調する新畳工事(新調ともいいます)や、畳の表面をリフレッシュ改修するための表替え工事裏返し工事があります。

お住まいの環境や使用状況にもよりますが、上質な畳表では裏返しで2~5年、表替えで5~8年位が目安となります。畳床から交換する新畳工事(新調)は、痛み具合によりますが15~20年位の目安となります。上質な畳床であれば40年以上まったく問題ないケースもいっぱいあります。

裏返し 表替え 新畳(新調)に関しては、畳はリフレッシュできます。ご存知でしたか!?もあわせてごらんください。

当店の畳の張替えや畳の表替えはこちらをご覧ください。また畳の価格についてはこちらにも記載しています。